ラノベ感想

「はぐるまどらいぶ。1」感想

更新日:

表紙は主人公のアンティさんです。
見た目の通り快活な女の子です。

あらすじ

公式より

アンティ・キティラ! 15歳の誕生日です!! 魔法の使えない、食堂の看板娘だったんだけど! 魔無しにとっての最後の砦、能力おろしで得たスキルは――は、“歯車法”!? なんじゃそりゃぁああ!? “金の歯車”しか、出せないスキルって!? 一度は落ち込んじゃった金の髪の看板娘。でも、両親に超励まされ! 冒険者、目指そうって、決っめまっしたぁぁあああ───!!
……ん? なんだ? この王冠みたいな歯車?

『────クラウンギアによる:髪型分析完了。
 ────“ツインテール”へ移行します。』
「しゃ……しゃべったッッ!?」

突如現れた王冠っぽい歯車“クラウンギア”と、黄金の髪と瞳の少女“アンティ”が織り成す、どこにもない、ここだけの“物語”────!!

アンティの、アンティだけの冒険が今、始まる!

見どころ

オーバーラップノベルスからの販売ですが、異世界召喚ものではなく、かなり正統派のファンタジーです。
15歳の誕生日を迎えて、自分のステータスを鑑定してもらった少女が自分の力と向き合いながら、成長していく物語です。

主人公のアンティさんです。家の宿屋を手伝う金髪ツインテール娘です。目力がとっても素敵です。

本当に正統派なお話で、戦闘描写もテンポよく、とにかく熱い展開なのですが、この作品においては鍵となる歯車法の描写が本当に秀逸で美しいです。1番最初の歯車の描写を抜き出します。

なにも 、おきない 。いや 、おきた 。
目の前に円盤が浮かんでいる 。
淡い金色の金属のような円盤だ 。
あ 、真ん中に穴ができた 。
にょき 。にょきにょき 。外側に歯が生えました 。

なんという綺麗な日本語でしょう。子供の音読の教材でもここまで響きが良くなおかつ情景が浮かんでくる描写はなかなかにお目にかかれません。

最初の描写だけではなく、魔法を使うたびに歯車の秀逸な描写があり、その様が浮かんできます。

村の周りの冒険とそして旅立ち

今回は1巻ということもあり、生まれた村を中心に発生した事件を解決して旅立つという冒険譚の王道をいくお話になっています。昔、押井守監督がコンプティークのコラムに「冒険は最初の頃が1番輝いていると」書いていたように、旅の始まりはいつも希望に満ちています。

ヒーロー(?)たる主人公、アンティさんが実態もよくわからない歯車法を使ってなんとか村に襲いかかる魔物を撃退する様子が、本当にいいです。また、脇役として出てくるちびっこたちがいい味を出していて、お話を盛り上げます。アンティさんだけでなく、子供たちの成長の物語としてもよくまとまったお話です。

戦闘描写がとにかく熱く、女の子を主人公にしてこんなお話にしまってよいのか? いや、いい! 熱血な女の子サイコー!

アンティさんは新たな世界を目指して、旅立ちます。1巻では旅立ちの直後まで描かれていますが、2巻に期待がかかります。

見習いたい家族の絆

アンティさんのお父さん、お母さんとその両親の友人たちが、ちゃんと大人をしているのがいい方向に作品を安定させています。某ハゲの監督のロボットものとはえらい違いです。

両親が二人ともアンティさんを大事に思っていて、なおかつ信頼しているというのが作品内の描写から伝わってきて、とても羨ましいです。自分も人の親をやっていますが、あそこまで子供を信頼して、支えてあげることの難しさを感じています。

ただ、ここに理想とすべき親子関係の1つがあるのかなぁと思いました。こんなお父さんになりたい。

まて、単位警察だ!

些細な問題ですが、この作品中において、違和感があったのが、単位系でした。
個人的にはファンタジー世界でメートル法が使われていても違和感がない(と、いうか、そこは異世界から現世向けに翻訳された段階で変換されたのかなと前向きにとらえる派)のですが、この作品では次のようになっています。

  • ジカ → 時間
  • フヌ → 分
  • メル → メートル
  • セルチ → センチ

まあ、単位は変わらず呼び方だけ変わっている感じで、逆に違和感があったりします。
個人的に惜しいとは思いますが、重箱の隅です。
この作品の面白さの本質とは一切無関係なだけに逆に惜しいと感じてしまいますが、読み手が頑張って補完しないと行けないですね。

Munacky はかばやきだれ先生を応援しています。

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