ラノベ感想

「覇剣の皇姫アルティーナ XII」感想

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表紙はアルティーナ皇姫とレジスとエリックです。

あらすじ

公式より

ラトレイユにより謀殺されたと思われていたレジスだったが、帝都に戻り、政治面で暗躍していた。同時にアルティーナが軍を率いて帝都に現れる。緊迫した状況を招きつつ、ついに再会するレジスとアルティーナ――だが、無事を喜ぶ暇もなく、新皇帝の即位を目にすることに。そして、ラトレイユは近隣諸国へ宣戦を布告し、アルティーナたちは劣勢の続く南方戦線へと派兵されることに! 覇剣の皇姫と読書狂の青年が織り成す覇道戦記ファンタジー第十二弾!

見どころ

長かったレジスの単独行が終わり、ようやくレジスとアルティーナが再合流して、お話がベルガリア帝国を中心に流れていききます。そんなわけで、序盤でレジスの麗しい姿が見納めとなり、通常運転になります、ちょっぴり残念。

この間ではついにラトレイユが即位します。なあ、11巻からの既定路線が淡々と進んでいきますが、そんな中でもアルティーナは腐らずに自分の進む道を見つけて決意を新たにします。若いっていいねぇ。

ちなみに、12巻ではレジスの奇策はそれほどなく、オーソドックスに話が進んでいきます。代わりと言ってはなんですが、黒騎士のジェロームさんが外伝で大活躍です。

ヨーロッパの地理的なお話と歴史

ラトレイユの即位によって、ベルガリア帝国の外部に目がいきます。今までのお話も断片的にハイブリタニア王国、ゲルマニア連邦などが登場していましたが、この間では新しく(だと、思う)エルトリア教国、ヒスパーニア帝国が登場します。

これで、アルティーナのお話にはベルガリア帝国(フランス)、ハイブリタニア王国(イギリス)、ゲルマニア連邦(ドイツ)、エトルリア教国(イタリア)、ヒスパーニア帝国(スペイン)と西ヨーロッパの国々があらかた登場します。

幼女戦記でも、ちょっと歴史が違うだけのまんまヨーロッパな国々というのはアナザーヒストリーとして読者が想像しやすいのと、地政学的なお話が作りやすいのか、舞台装置としてよく用いられてます。

アルティーナの舞台はちょうどフランス革命からナポレオンの辺りの時代設定となっており、戦が剣、槍、騎兵から銃や大砲に移り変わっていくという趣深い時代です。

今後は大砲の運用話とかで盛り上がっていくのかしら。この辺りの時代背景はベルサイユの薔薇と長谷川先生のナポレオンくらいしか嗜んでおりませんが、ぐっと近代物っぽくなってまいりました。

黒騎士ジェローム奮闘する

後半の1/3は外伝としてジェローム卿が活躍するお話です。だいたい、外伝というと時系列が過去に戻るケースが多いのですが、このお話はほぼ同時に別方面で展開しています。外伝じゃなくても良かったんじゃ…

そう、私はこんなジェロームさんが活躍する話を読みたかった…

ジェロームさんはMunacky の一押しですが、最近はあまり見せ場がなかったので大満足です。

Munacky はむらさきゆきや先生を応援しています。

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