ラノベ感想

「田中〜年齢イコール彼女いない歴の魔法使い〜2」感想

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今回の表紙は新登場のエディタ先生。まあ、表紙だけ見ると完全にまなざし村の皆様から怒られそうな表紙ですな

あらすじ

公式より

マイホームを金髪ロリエルフに譲り、自身は学園寮でメイドさんと淫らな性活をと妄想していたところに、冒険者ギルドから、紛争への強制参加が言い渡された。
戦場に赴いた田中を待っていたのは、マッチョなイケメンハゲに、ムチムチなダークエルフ、そして敵女性兵士にいかがわしい尋問をする、女騎士メルセデスなど、語るも涙の厳しい世界であった。
人の命が容易く失われる戦場で、ブサメン田中の規格外治癒魔法が唸る!

みどころ

自宅でのエディタ先生の復活、学園での寮生活、怪盗バートのエピソードなど面白いエピソードも多々ありますが、終わってみるとやはり途中からいきなり勃発する戦争のお話が一番印象に残りました。

君は生き延びることができるか?というのは機動戦士ガンダムの次回予告kの名台詞ですが、まさしくそんな世界に放り込まれた田中さん。ギルドや他の冒険者から戦場の悲惨な状況を描写を嫌という程インプットされます。リアルです。

そんな中でも田中さんが回復魔法で大活躍していきます。そして、この間で登場するゴンザレスさんが熱い。

そして、戦場で田中さんをはじめ欲望に満ち満ちたキャラクターが繰り広げる熱い戦い。残酷描写を差し引いても血湧き肉躍る展開です。

そして、衝撃のラストシーン。これ、どうやって続くのでしょうか?あやうし!ライオン仮面。フニャコフニャ夫先生もびっくりな展開です。

色々と重たいエステルさん

前回のエピソードで命を助けてもらって、唐突にエステルさんが主人公にデレモードに。しかし、重い。重すぎるよ。引いてしまう田中さんの気持ちがちょっとわかってしまいます。自分は残念ながら、女性に迫られた経験はありませんが、強い思いを前面に出すのも時と場合によるのだなぁ と再認識。

完全にデレてますよ。やつは。

戦場に解き放たれた野獣

まあ、欲望に満ち満ちたキャラクターが戦場のどさくさでやることなんて他にないよね〜(ぐるぐる目)というくらい、メルセデスさんが直球です。そして、色々とあって、戦場を離脱しなければならなくなったメルセデスさんの慟哭が心に沁みます。

「 … …そんなっ 」この世の終わりだと言わんばかり 、感情を晒すメルセデスちゃん 。ポタリ垂れた涙が 、カ ーペットに僅かばかり染みを作る 。マジ泣きだ 。絶望に打ちひしがれたその姿を目の当たりにして 、謁見の間に詰めかけた他の貴族たちからも感嘆の声が漏れる 。年寄りから若いのまで 、男も女も関係無く 、誰もが眩しいものでも前にしたように 、彼女を見つめている 。それは一様に尊敬の眼差し 。当然だ 。彼女は本心から嘆いている 。決して演技などではない 。心の底から 、前線に向かえないことを嘆いているのだから 。トリクリスへ戻るまで 、散々愚痴を聞かされた身だから分かる 。

まあ、戦場でやりたい放題だったからなぁ。

残念なメイド、ソフィアさん

所々にソフィアちゃん視点で、地の文が進む箇所があって、ソフィアさんの残念なところがむき出しに。
ソフィアさんの本音だだ漏れの地の文がいい感じで SAN値を減らしにかかってくれます。意外と真っ当なキャラクターかと思っていたのですが、主人公のご飯を着服したり、主人の留守の間にゴロゴロ生活ざんまいとか羨ましくなってしまいます。

そして、粗相しすぎですよ。

微妙にこだわるリアリティ

この作品は主人公が凄まじいまでの回復魔法の使い手なのですが、回復魔法で直せるのは肉体だけということで、すぐに衣服がボロボロになってしまいます。そして、スッポンポンに。まあ、野郎のスッポンポンなんてどうでもいいのですが…

他にもドラゴンが変身して美少女になるのですが、少女になった時はスッポンポンだったり、ドラゴンに戻る前に服を脱いだりと、洋服が破れる描写が細かいなぁと感心せずにはいられません。

手塚先生の「ふしぎなメルモ」を彷彿とさせます。

少女のまま背中に人を乗せようとする残念なクリスティーナさん。

国の成り立ち

2巻にして、国の色々な組織についての描写が出てきます。例えば、冒険者ギルドが国の機関であり、役人の天下り先になっていたりとか、貴族制度とか軍の階級などについて語られます。

最近流行りの冒険者ギルドって、国から独立していて、国を跨いだ組織になっていることが多い気がしますが、この作品では国の出先機関になって冒険者が国の支配者の思惑によって使い捨てにされるなど、なかなかにリアルな描写があって素敵です。

説明の所々に出てくる、親会社からの出向組とか子会社プロパーとかの例えが心をえぐります。このあたりはぶんころり先生の実体験なんでしょうか?

あとがきより

全てはキャラクターが悪いのです。
卑猥なのはキャラクターであって、作者ではございません。

この1文が突き刺さりました。どうしょうもなく卑猥で欲望むき出しの地の文ばかりですが、これは作者の趣味ではなく、キャラクターの所為ということになりますw

Munacky はぶんころり先生とそんな卑猥なキャラクターたちを応援しています。

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