ラノベ感想

「私、能力は平均値でって言ったよね! 9」感想

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9巻はメーヴィスが主役といっても過言ではないのですが、表紙はなぜか後衛の二人組、レーナとポーリンです。二人の持っている杖に性格が現れているような気がしますが、きっと気のせいに違いない…

あらすじ

公式より

ハイパーな魔物たちとの激闘に勝利したのは『赤き誓い』だった。
そして、冴え渡るメーヴィスの名推理!?!?!?
マイル達『赤き誓い』は、世界の危機を乗り越えて新たな冒険へと進む。
エルフの女性研究者エートゥルー&シャラリルと一緒に森のフィールド・ワークへと出かけるが……
アニメ化企画進行中の『私、能力は平均値でって言ったよね!』 第9巻も、普通の少女目指して(?)大活躍です!

みどころ

9巻の前半は今まで通り、細かいエピソードを積み重ねて世界観を広げていきます。8巻の終わりでドワーフの皆様がようやく登場しましたが、9巻ではドワーフの皆さんと協力して、冒険に望んだり、新しいエルフのクライアントと冒険したりします。

しかしながら、この間の見所は何と言っても後半のメーヴィスの物語です。神速剣やミクロスを使いながらも、今まで、他のメンバーに比べて、伸び悩んできたメーヴィス。そのメーヴィスが報われる時がやってまいりました。

随所に散りばめられた小ネタも健在です。

ドワーフたちの顔見せ

8巻の終わりでドワーフの集落にたどり着き、依頼を受けた「赤き誓い」の皆様。9巻ではドワーフの皆さんとオークやオーガの変異種と戦います。

そして、いつもの調子でドワーフさんたちの見せ場をガンガン奪っていく「赤き誓い」の面々。振り回されるドワーフさんが気の毒すぎる…

また、戦闘シーンのナノマシンたちの描写が楽しすぎてニヨニヨできます。

そして、ドワーフのカップルにただよう犯罪臭。リネージュ2の頃も感じていましたが、ロリっこドワーフ娘と老け顔ドワーフ青年の組み合わせはなんとなく、人類にとってはおっさんが幼女に手を出しているようにしか見えません。

やっぱり、へんなエルフの人たち

今回、新しいエルフの二人組のエートゥルーさんとシャラリルさんが登場します。どうやら、クーレレイア博士をライバル視しているようですが、微妙に世間とズレていて、変なノリの人たちです。どうも、クーレレイアさんと同じくらい残念(褒め言葉)なようです。

以下は巻頭カラーのエルフ二人組とマイルです。

エ ートゥル ーとシャラリルと名乗ったふたりは 、 2 0歳前後に見える女性であった 。 … …そして清楚な雰囲気のふたりの両耳は 、その先端部が少し尖っていた 。

という描写の通り、耳の先が少し尖っているのがこの世界のエルフのようです。ロードス島より前の新和の赤本版 D&D と同じスタイルですね。

この二人のヘンテコ具合は是非読んでお確かめください。

メーヴィスの受難と特訓、そして大活躍に

直近のエートゥルーさんとシャラリルの護衛任務だけでなく、その前から他のパーティーメンバーに比べて戦力が見劣りする自覚を持っているメーヴィスさんですが、これではいけないということで、剣術指南役に短期入門して、剣のワザマエを上げようと努力します。

メーヴィスさんの情熱に当てられて、全力で協力する指南役の師匠、兄弟子。ほんとうに、全員がいい人すぎる。「私、能力は平均値でって言ったよね!」シリーズにしては珍しくシリアスな展開。

そして、覚醒したメーヴィス。次のエピソードで早速の見せ場が。

いやー、本当にメーヴィスは良いおなごですわ。女の子にしておくのがもったいないくらいの男ぶりですよ。

書き下ろし

今回も、書き下ろしが最後についています。そして、書き下ろしの主人公もメーヴィス。メーヴィスの意外な一面が語られていて、ちょっとホンワカした気分になれること、間違いなしです。

ああ、はやく10巻出ないかなぁ。

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