表紙はロリゴンことクリスティーナさんと王女様です。なんという組み合わせ…
そして、謎の小動物がいます。
あらすじ
ついに魔王は復活した。
その強大な力で、いともあっさりと各都市を壊滅させる姿に
人々は恐慌状態に陥っていた。
にもかかわらずペニー帝国は、
大聖国からの田中への非難の声明を受け入れ、
投獄、そして極刑判決を下す。
死刑程度では何てこともない田中さんは、
これを機にある計画を進めていくのだが……。田中さんが卑猥な事を考えながら無双する物語第8巻!
みどころ
7巻で聖女さまから敵認定を受けてしまったタナカさん。祖国に戻ってからもそれが原因で辛い境遇が待ち構えます。まあ、本人はあんまり辛そうではありませんが…
そんな中、タナカさんのもとで一緒に頑張っていたノイマンさんも同じように辛い境遇に置かれます。具体的には是非とも読んでいただきたいのですが、涙涙の物語です。
タナカさんはノイマンさんの名誉を回復するために、色々な制約を受けながらも知恵を振り絞って奮闘するのであります。
って、ここまで書くと普通にいい話だなぁ。実際のところは色々な登場人物がおのおの欲望に忠実に好き勝手やっているお話なのは相変わらずです。
登場人物多すぎ
だんだんと巻数を重ねるごとに増えてきた登場人物ですが、だいたい皆さんドラゴンシティで主人公のタナカさんと行動を共にしているので、賑やかなことになっています。賑やかなことはいいのですが、その分、一人一人の活躍の描写が少なくなってきているので、お気に入りのキャラクターがあんまり出番がないと寂しくなります。
Munackyはもっとファーレンさんとロコロコさんの活躍が見たいのですが…
それでも、「ソフィアちゃん視点」のコーナーは健在です。ソフィアさん頑張ってます。
主人公以外のキャラクター頑張る
登場人物が多くなり、一人当たりの描写が薄まっていても、色々な登場人物が持てる力をフルに使って、生き残りをかけて奮闘します。ノイマンさん、クリスティーナさん、国王陛下、エステルパパのリチャードさん、そしてエステルさん。みんなが、それぞれの知恵や魔法、武力や政治力。持っているものを総動員している感じが素敵。
決して主人公が無双するだけで終わるわけではなく、それぞれの見せ場が用意されています。
そして、あんまり活躍はしませんが、相変わらずメルセデスさんがいい味を出しています。
王女さま怖い
すでに従来のお話で怖さの片鱗を見せてきた王女さまが8巻で本領発揮です。王女さまとタナカさんの駆け引きがとてつもなくスリリングです。王女さまは実力行使では完全にタナカさんには及びませんが、タナカさんは立場上、実力行使で交渉を解決することができません。
両者の持ちうる取引材料を駆使して、交渉するさまは8巻の見せ場の一つといっても過言ではありません。
でも、巻き込まれるパパ王さんがカワイソス。そして、これらの交渉の行く末を根底からひっくり返す事件が…
新登場ソロ伯爵
8巻で新しく登場する人物の内、ソロ伯爵なる女傑が良い味を出しています。ソロじゃなくてゾロだよなぁと思いつつ。
Munacky はソロ伯爵のような男装の麗人が大好きです。(なんだか、性癖カミングアウトみたいになってきたな…)
本来なら、敵の魔王が復活と言うことでもっと危機感を持たなければいけないのかもしれませんが、タナカさん一行は通常運転な感じです。
だが、それがいい!!