表紙はゼストとベアトの晴れ衣装です。
あらすじ
数々の死亡フラグを回避し、帝国筆頭魔術師まで成り上がったゼスト。ついに愛するヤンデレお嬢様ベアトと結婚することに――と思いきや、突然ゼストと帝姫との婚約話が持ち上がる!さらに侯爵令嬢からも求婚され!?
みどころ
1巻に引き続き、濃すぎるキャラが織りなす冒険(?)活劇という位置付けは変わりません。
今回は主に帝都を舞台にゼストが活躍してまいります。1巻ではあまり出番のなかった皇帝陛下やキャラ付けの薄かったアルバート、新規に登場する皇女ツバキ、師匠の奥様(ベアトの母ともいう)のラーミアさんと濃いキャラクターがてんこ盛りです。
相変わらず濃すぎるキャラが満載ですが、色々な登場人物のキャラ付けが絶妙で色々なタイプの人たちが好き勝手に暴走しながらストーリーが転がっていくという感じです。シリアス6割にコメディ4割と行ったところでしょうか?
なろう系からの書籍化だけあって、細かい章立てによるエピソードの積み重ねでお話が進んでいきます。
ところどころに現れては絡んでくる偽黒騎士やばか貴族の三下さんたちのエピソードや帝都でも始まる脳筋達の楽しそうな宴の様子がいい味を出しているのもポイントです。
感想を書くのに読み直してみたのですが、分量がそれほど少ないのですがテンポよく書かれているので、とても読みやすいです。脳みそを空っぽにして、ゲラゲラ、ニヤニヤ、そしてホッコリしながら読めるいい作品です。
皇帝陛下と皇女殿下
皇帝陛下は1巻ではちょこっとだけ出てきましたが2巻からはかなり、お話に絡んできます。遣り手ながらも若干間の抜けたキャラとなっており、こういう上司がいたら楽しそうだなという愛されキャラです。
そして初登場の皇女殿下のツバキさんです。
人物紹介を見ると
ツバキ
グルン帝国の皇女。幼くかわいらしい容姿だが、腹黒
なんか、ヒドイ書かれようです。
交換日記の精霊さん、トト
2巻で細かい出自が明らかになる精霊さんこと、トトさんです。挿絵は1巻から拝借。
挿絵が発表されるまで、なろうの連載で読んでいた頃はもう少しシュッとしたドールみたいな造形を想像していたのですが、挿絵ではかなりデフォルメされています。
でも、これはこれで可愛い。そして可愛いは正義なのです。
狂言回し的な立ち位置ではありますが、トトがやらかして(起点となって)お話が回っていくこともしばしば。
駄犬アルバート
1巻ではかっこいいキャラクターだった犬獣人のアルバートさんですが、だんだんと本性があらわになってきました。2巻では挿絵がなかったので1巻から拝借。
基本的に空気が読めないアルバートさん、色々な局面で事あるごとに主人公のゼストに災厄を振り撒いていきます。ちなみに、自分はこういう、空気の読めないキャラクター大好きです。
本文でもふつうに駄犬呼ばわりされていて、気の毒な感じですが、頑丈なのが取り柄ということもあって、安心して(?)駄犬が折檻される様子を眺めていられます。
登場人物も増え、世界も広がって参りましたこの2巻。俄然、3巻への期待が高まります。
Munacky はたっくるん先生の復活をお祈りしています。