ラノベ感想

「ポーション頼みで生き延びます!1」感想

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だんだんと、FUNA先生の応援サイトのようになってきましたが気にしません。

あらすじ

公式より

長瀬香は、世界のゆがみを調整する管理者の失敗により、肉体を失ってしまう。しかも、元の世界に戻すことはできず、より文明の遅れた世界へと転生することしかできないらしい。 放り出されてはたまらないと香が要求したのは「思った通りの効果のある薬品を、自由に生み出す能力」! さらにアイテムボックスと言語理解能力と少し若返った身体を手に入れたカオル、生み出した薬品――ポーションを使って安定した生活を目指します!

みどころ

FUNA先生の第1作目ということで、「私、能力は平均値でって言ったよね!」よりも前に発表された作品です。

基本的には異世界転生して、神様からチート能力を授かるありがちなものですが、そこで主人公の「カオル」が神様に要求したのはなかなかによく考えられた(ようでいて、抜け穴たっぷりの)ものです。
その能力は自分の思い描いた通りの効果を持つポーションを自在に作ることでした。一見、地味な能力のように思えますが、なぜ、その能力を選んだのかについてもカオルがよく考える描写があり、なかなかに説得力を感じさせます。

ただ、一見説得力はあるけれど、それを上回る展開でやらかしてしまうという「私、能力は平均値でって言ったよね!」に通じるストーリー展開が待ち構えています。

話のノリも全編を通じて能天気で明るいコメディで脳みそを空にしてゲラゲラ笑いながら読むのがいいでしょう。

基本的なお話の構成

1巻においては基本的なお話の構成として、自分の能力を隠して各地を旅しているもののなんらかの拍子に力を隠しきれず、色々とやらかして逃亡を繰り返していきます。

それでも、ストレスがたまらないのはカオルの学習能力が全然ないわけではなく、前回の失敗を生かして、改善しつつも結局はやらかしてしまうという繰り返しがポジティブスパイラルを描いているためでしょう。

カオルという少女

作中でも描写されていますが、そこそこ美人ではあるものの「目つきが鋭く怖さが先にでる」キャラクターというなかなかに他にはない造形です。

中身については思慮深いようでいて、あちらこちら抜けている残念な少女という、「能力は平均値」の主人公「マイル」と同じようなタイプです。

ただ、行動力だけは「マイル」を上回っているようで、色々な修羅場でも自分から率先して状況を作り出していきます。これは転生前は社会人だったため、学生だった「マイル」より自分で積極的に行動をしていることに違和感がありません。

まあ、作り出した状況に溺れてしまうのは愛嬌です(断言)。

そんなわけで、色々とやらかしてしまうのですが、1巻の後半になってくると経験を生かして、わざと狙ったタイミングで騒ぎを起こすします。ただ、想定以上に話が大きくなってしまって、「おいおい、またかよw」とツッコミを入れたくなりましが、島本先生の教えの通り読者に突っ込ませた方が勝ちなのです。

主人公「カオル」以外のキャラクター造形について

1巻では比較的短期間でやらかし、逃亡を繰り返しているせいか、カオル以外のキャラクターの描写が少し薄くて残念な感じです。次巻以降でレギュラーキャラクターに定着してくれると楽しそうなひとたちが ちらほらいるので、続きに期待したいところです。

Munacky は FUNA 先生と「カオル」を応援しています

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